栓抜きを知らない
夏期講習で、支点・力点・作用点が出ました。
懐かしい。これでしょこれ!と、得意げに親指を立てて人指し指を前に突き出し中指を右側に90度曲げて見せたら、夫に「お前はもう黙ってろ」と哀れみの眼差しを向けられました。
そうね、これはフレミングの左手の法則だし、そもそも電気の話だし範囲的には中学生だし、もう理系には口を出さない方向でいきたいと思います。とほほ。
ところで娘からは、驚愕の発言「センヌキって何?」が飛び出しました。
私がこどもの頃、コーラもサイダーも瓶だし、大人の晩酌も瓶ビールでした。カルピスだって瓶に入っていました。ペットボトルって意外と最近な気がします(歳がばれる)。
そういわれてみると、栓抜きを使う場面ってあまりないんですよね。のび太たちがあんなにコレクションしていた王冠も、今はほとんど目にすることがありません。
そりゃあ栓抜き知らないよね。
かろうじて、明治屋さんのかき氷シロップに王冠がついていました。ありがとう明治屋さん。
そして栓抜きも、今ではコルク抜きの一部分でしかなく、昔ながらの平たい、酒屋さんでいただいたようなのはもう見かけませんね。
こんなやつ。三ツ矢サイダーバージョンや、アサヒビールバージョンもあるようです。栓抜きといえばこれだったし、お尻のところの穴に無駄に紐を付けていたりしたっけそういえば。それは祖母の仕業だったような記憶。
余談ですが、祖父宅にはこんなコップが山ほどありました。酒屋さんでダースでビールやジュースを買うと、栓抜きやこのコップをいただくんですよね。
親戚が集まると、二間続きの和室に座卓を並べて、そこで宴会が始まります。そこで活躍するのがこのコップ。盆暮れ正月以外にも、よく集まっていたなあ。女性陣はおつまみ作りに余念がなく、こどもたちはキッチンと和室を行ったり来たりして、騒がしくも楽しい時間でした。
このコップ、サイズ感や一回に注げる量など、非常によくできていて、私はわりとお気に入りでした。リボンシトロンの女の子の絵がついているのより、サッポロビールの星がカッコいいと思っていましたし。
理科分野でまさかの昭和ノスタルジーにハマるとは思いませんでした。
こうやって余談が多いから「黙ってろ」って言われるのかもね…。